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子どもの健康12ヶ月 12月 インフルエンザ

人から人への感染で世界的な大流行も

インフルエンザシーズンに突入しましたが、今年は例年のインフルエンザではなく、鳥インフルエンザが話題の中心のようです。
今回はこの鳥インフルエンザについて、お話したいと思います。
インフルエンザには、A型、B型があります。
ウィルスの表面には赤血球凝集素(HA)と、ノイラミダーゼ(NA)という二種類の糖タンパクが並んでいます。
A型ウィルスのHAとNAは、抗原性の違いによって、それぞれ15種類、9種類の亜型があります。
亜型の様々な組み合わせによって何種類かのA型インフルエンザが存在するのです。
人では、現在H3N2の香港型、H1N1のソ連型が毎年流行を繰り返しています。
過去にアジアかぜとしてH2N2がありました。
鳥インフルエンザは、H5N1です。
鳥だけに感染するインフルエンザだったのですが、1997年香港で鳥から人に感染して18名中、6人が死亡したのです。
その後、ベトナムなどアジア各地で感染者が報告されましたが、鳥インフルエンザは死亡者が多い高病原性のインフルエンザなのです。
従来のインフルエンザは気道感染症なので、風邪と同じように扱われていましたが、鳥インフルエンザは全身感染症のようで、重症化しやすいようです。
まだ、はっきりと人から人への感染がないのですが、遺伝子の変異で人から人への感染が起これば、たちまち世界に広がるといわれています。
人にとって新型インフルエンザなので、世界的な大流行が起きると危惧されているのです。
現在のインフルエンザワクチンはA型(香港・ソ連)と、B型の三種類の予防接種で、鳥インフルエンザには全く効果がありません。
幸い、鳥インフルエンザは、抗インフルエンザ薬が有効といわれています。
世界中での大流行に備え、現在この抗インフルエンザ薬の備蓄が行われています。
鳥インフルエンザは、従来のような個人での感染症対策と同時に、国、世界という大きな規模での対策が必要な感染症です。
人の英知を信じて、パニックにならないように、正しい知識と情報で乗り切るしかないと思います。

小児科医 鈴木 洋先生 談

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